私達が話す言葉は、複雑な内容を除けば、ある程度理解しました。
親同士で、行動予定を話し合っていると、いつの間にか聞いていて、自分の中で当日のスケジュールをしっかり組み立てていました。
途中で変更すると、機嫌が悪くなりました。
息子に相談して決めたわけではないのに…。予定をもとに戻すよう「ふぁーい」と促されました。
何かやってほしい時に発する言葉が「ふぁーい」でした。
思い通りにならないとき、「ふぁーい」を何回も繰り返しながら迫ってきます。
家族や親族そして息子に関わる人達と、他人とは区別できていました。
時々、他人にコンタクトを試みることがありました。
ある時、電車の中で床のゴミを見つけた息子。
自閉症特有のこだわりで、ゴミが落ちていることを許せない時期がありました。
落ちているゴミを拾うと、こともあろうに、ゴミのすぐ近くに座っていた男性に「ふぁーい」と差し出しました。
困惑する男性…。
母親はあわてて息子の手からゴミをもらい自分のポケットへ…。
「あーあ…」
自宅や、ゴミが散らかっている場所では気にもとめないのに、電車の中や掃除の行き届いた場所では気になるようでした。
自宅では散々散らかすくせに…。
0 件のコメント:
コメントを投稿