2016年11月25日金曜日

ギリギリヒーロー

 車のBGMの定番に、ミヒマルGTのアルバムがありました。
 ヒット曲の一つに「ギリギリヒーロー」という曲があります。
 柴咲コウ主演の映画「少林少女」の主題歌で、PVでは柳沢慎吾が出演して
 話題になりました。
 「困った時にいつでもどこでも助けてくれるヒーロー」を主題にしています。
 息子はなぜかこの曲だけを避けていました。
 曲のイントロがかかると結構怖い顔で飛ばすようアピールしました。
 親は良い曲と思っていたので、その時は不思議でした
 いざというときに助けてくれるヒーローなんかいないと予感していたのでしょうか。
 息子が遭難したとき、助けてあげられなかったことを今でも悔やみ続けています。


ジェラシー

 小学校4年生位の頃だったと記憶しています。家族でよく行く公園での出来事でした。
 いつもの様に散歩していたとき、橋のたもとで、4~5歳位の女の子が1人で泣いていました。事情を聞くと、お母さんとはぐれたとの事。迷子の女の子を管理事務所に連れて行くことにしました。「お母さんを見つけてもらおうね。」と話しかけながら、母親が女の子と手を繋いで歩きはじめました。
 その時です。息子から刺す様な視線を感じました。息子が女の子を怖い目で睨み付けているのです。あわてて父親に交代してもらいました。父親が管理事務所に連れて行き、息子と母親はベンチで待っていました。
程なくして女の子のお母さんを呼び出すアナウンスが流れ、息子の目は穏やかになっていました。
 こういう時は父親に任せよう…。
 息子が亡くなった今となって、あれが最初で最後の嫉妬だったと母親は気づきました。



2016年11月13日日曜日

凹んだ室外機

 小学校3年生位の頃のお天気のよい秋口。
 息子が2階のベランダに設置している、エアコンの室外機の上に座って日向ぼっこをしていました。
 正座して、上機嫌に歌を歌いながら…。
 しばらくして、1階に降りてきた息子の顔を見ると、片目がお岩さんのように腫れていました。虫に刺されたのだと思います。
 あわてて、休日診療所に連れていき、治療してもらいました。
 まぶたの腫れは翌日に引きましたが、室外機に痕が残りました。
 何日かして雨が降り、室外機の上に水たまりができていることに気づき、
息子の体重でへこんだことがわかったのです。
 そのときは、「やられた…。」と思いましたが、息子が亡くなったあとは、「これは息子の作品」と思うようになりました。
 今週、エアコンを交換することになり、想い出の痕跡がある室外機も取り外すことになりました。
またひとつ想い出が無くなり、淋しい気持ちだけが残ります…。


2016年11月5日土曜日

違いのわかる男

   家族のドライブ
 BGMの最初の選択権は息子にありました。
 オープニングはサザンオールスターズの「バラッド3」
  次はミスターチルドレンの「スーパーマーケットファンタジー」
 リピートは許さずアルバムを一巡すると次を催促しました。
 終了すると、選択権を譲ってくれます。
その後はジャンルにもこだわらず、邦楽以外にもクラッシックやジャズ、ロックでも聞いています。
 ただリピートを許さず、トップの曲のイントロが始まると別のアルバムをかけるよう促しました。
 初めて耳にするアルバムでも一巡すると終わったことを教えてくれました。
 曲の識別能力は家族で随一。
 家族は2度かかっても気づかないことがあり、いつも感心させられました。
 サ行は苦手でしたか、なぜか「サザン」と発語ができていたので、不思議でした。