2016年10月10日月曜日

続 東京都の対応

本日10月7日、東京都から照会の回答が送られてきました。
 施設の過失に対し、行政処分しない理由を尋ねたことに対する回答です。

 「行政処分については、法令・基準違反の重大性や故意性・悪質性の存在により、児童福祉に著しく有害であるとみとめられる場合に行うことができることとなります。」
 「これを当該施設についてみたところ、職員の意識・行動等や管理運営面において不適切・不十分な点などが認められましたが、不正請求等の組織的・悪質な行為や重大・明白な法令・基準違反、改善指導に従わない又は改善の見込みがないなど、行政処分に至るまでの理由は認められませんでした。」

 障がい者の施設に対し、過失責任に対するペナルティの基準が、一般的な慣行と比べかなり緩やかで、納得できないものでした。

 省略することで誤解を招く恐れがあるため、宛名・差出人名を除き以下全文を載せます。
 (長文です。)

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 改めてお悔やみを申し上げ、ご子息様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
 
 ご指定の回答期限に遅れましたこと、深くお詫び申し上げますとともに、以下のとおり、回答させていただきます。

 まず、ご子息様の失踪を招いた原因としては、調査結果報告書に記載していますとおり、複数の施設職員による不注意や不適切な行動等があったこと、また、これらの行動等につながった要因として、管理運営面において、職員の意識づけや業務手順・ルールの徹底などに不備・不足等があったことが認められました。
 一方、これも調査結果報告書に記載しておりますとおり、今回の事態が発生する以前、施設においては、不足等があったとしても、事故防止・リスクマネジメントの取組、支援に係る手順書・マニュアルの整備、内部研修の実施など、入所児童に対する支援や安全管理に当たり、組織的な取組が行われていました。
 こうした中、都といたしましては、施設に対し、運営管理面における観点を含め、業務手順・ルール等の見直し・徹底などを図るとともに、玄関扉の二重化、敷地内フェンス・門扉の増設等の対応がなされており、都の改善指導に従い、安全対策に取り組んでいることが認められます。
 御要請の行政処分については、法令・基準違反の重大性や故意性・悪質性の存在により、児童福祉に著しく有害であると認められる場合に行うことができることとなります。
 これを当該施設についてみたところ、上述のとおり、職員の意識・行動等や管理運営面において不適切・不十分な点などが認められましたが、不正請求等の組織的・悪質な行為や重大・明白な法令・基準違反、改善指導に従わない又は改善の見込みがないなど、行政処分に至るまでの理由は認められませんでした。

 ブログをすべて拝読させていただきました。最愛のご子息様を亡くされたことの悲しみや葛藤の大きさなど、ご心中をお察しするに余りあり、ご納得いただくことは困難と拝察いたしますが、都といたしましては、今後とも継続的に、当該施設に対して指導を行ってまいります。

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