2016年10月10日月曜日

息子の涙

息子が泣いたのを見たのは、赤ん坊の時期を除き、1度しかありません。
小学校低学年のころ、何か物を壊したかなにかで、叱らざるを得ず、
父親が頭を数回指でつついた時でした。
悔しそうに涙を浮かべました。
母親からは頭を叩くことは固く禁じられていましたが、お尻を叩く程度では言うことを聞かなかったため、つついたのです。
後悔しました。
彼は、一度も家族や親族に手を挙げたことはありません。
同年齢の子供に比べて、体は大きく、また体力もありましたが、友達に手を挙げたという話は、幼稚園、学校からも聞いたことがありません。
叱った原因ははっきり覚えていません。
彼が泣いたときのいやな気持だけが残りました。
以降、叱るときに手を挙げることはありませんでした。
落ち着かずに、多動の行動が出るときには、押さえつけるだけにしました。
思春期に入り、家族で一番背が高くなり、力も強かったときには、家族みんなで協力して押さえつけることにしました。
彼に、他人への暴力だけはさせたくなかったからです。
その願いだけはかなったようでした。
彼が行方不明になり、寒さと飢えで亡くなる前、果たして泣いたのだろうか、
私達を思い出してくれたのだろうか
今でもその思いが強く残っています。


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