捜索中の事を思い出しながら、グーグルマップで発見された場所を表示し、ストリートビューに切り替えたときに驚きました。
昨年11月の息子捜索中のシーンが写っていました。
複数の警察の方が、山岳装備で発見された沢に架かる橋で待機しているのです。
ストリートビューで画像が表示されるということは、比較的車の往来がある場所だと認識しました。
橋から遺体が発見された場所まで、しっかりした靴があれば、慣れると20~30分くらいで到着します。
安全より効率を優先させた体制で、他の入所者が出てしまったことに気づいたのに、他に出た入所者がいないか確認の点呼をとらなかった施設。業務上の過失により、息子は行方不明になりました。
上履きのサンダルのまま外に出て、天候も視界も悪い夜間の登山道の悪路で足を取られ、サンダルも脱げてしまったようです。
夜間はヘッドライトや懐中電灯が無ければ真っ暗で足元も見えません。
サンダルの脱げた登山道から発見されたふもとの沢まで歩いて一時間半かかります。
傾斜角60度の斜面、靴下だけで下山できても、上ることはできなかったようです。
発見場所に案内されたとき、登山靴や渓流用の長靴を着用しました。
案内してくれた警察の方は歩き慣れているようでしたが、素人の私達には整備された登山道を歩くのとは格段の差を感じました。
沢の中を渡るときは、登山用ストックで水深を確認しながら、岸の斜面を歩くときもやはりストックで足場の固さを確認しながら進みました。
高低差のある岸は滑りやすく、念のためにヘルメットを着用しました。
息子は、計画的に隙を見計らって施設を出たのではなく、施錠するべきとびらが開けっ放しになっていたので出てしまったのです。
最初から山にいくつもりなら、靴箱の運動靴に履き替えていたはず…。
せめて運動靴さえ履いていれば、命を亡くすこともありませんでした。
ルーズな体制が引き起こした事故。
遺品として戻ってきた靴下は穴だらけでボロボロでした…。
本日、裁判所の職権で、障害者入所施設の「社会福祉法人 多摩藤倉学園」に対し証拠保全を実施、民事訴訟の手続きを開始しました。
(遭難した近郊の地図 グーグルマップではありません。)
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